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 こんばんは。

昨日まで読んでいた古代の本に、面白い記述がありました。
日本人なら聞いた事があるだろう『三種の神器』。
「八咫鏡(やたのかがみ)」・「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」・
「草薙の剣」の三点は皇位継承の必須アイテム。
これの『草薙の剣』に関する話です。

元々天照大神が天孫に与えたといわれるこの剣にはヤマタノオロチ伝説や、
東征したヤマトタケルが焼津の枯野で火に巻かれた時に一振りで周囲の
草を薙ぎ払い、火からタケルを守ったなど色々といわくがあります。
でも今回私が笑ったのは、その手の伝説にではありません。

ヤマトタケルが父の天皇に命じられて東夷征伐へ出る時に、
伊勢神宮で神に仕えていた叔母の倭姫命(やまとひめのみこと)の元へ
別れをしに赴くと、この草薙の剣を渡された。
後に蛮族征伐を終えたタケルは能煩野(三重県亀山市〉の地で病となり
この地で没し、草薙の剣は尾張の熱田神宮に祀られる事となった。

これが記紀に書かれているヤマトタケルの神話です。
で、本の筆者は「それっておかしいだろう」と書いてました。
当時すでに天皇家の宝物で皇位の証だった宝剣を、皇太子ではなく
第二夫人の第二皇子だったタケルに勝手に持たせたらマズイだろう、
というのが一点。
そしてタケルが亡くなった後、本来であれば家臣なり身内なりが
伊勢神宮の倭姫の元へと剣を戻すのが当然ですが、
なぜか尾張の熱田神宮の御神体になってしまう。
それって・・・横領ってもんじゃないの? と。

この問題の提示には続きがあり、皇位継承としての三種の神器を
制定したのも、タケル神話の記載された記紀を作成したのも天武天皇。
つまり元々伊勢神宮には草薙の剣など保管されてなどおらず、
最初から熱田神宮の神宝だったと考えればすんなり納得できる話。
ヤマトタケル伝説自体が各土地の伝承を繋ぎ合わせた話だというのは
けっこう多くの研究者が言ってる事ですし。
神話の中で色々な奇跡を起こす事で、剣の神秘性を高めようと
したのだろう・・・というのが筆者の結論。

なるほど、と思わず頷いたワタクシです(笑)
ついでに言えば天武天皇(大海皇子)の後見は尾張氏に連なる大海氏。
兄である天智天皇の息子(大友皇子)と皇位を争った壬申の乱でも
吉野から尾張へ向かい、そこで兵力を整えたのは有名です。
という事は、皇位を手にするための戦を前にして尾張氏の氏神である
熱田神宮に詣り、御神体の草薙の剣に勝利を祈願したという事もありえる。
それを三種の神器に組み込んだ可能性も否定できないんじゃないかなぁ、
と・・・これは勝手に私が妄想した事ですけど。
相変わらず古代史に溺れてるなぁ、こいつ・・・と笑ってください(苦笑)


拍手、いただいてます。有難うございますv
 

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