山椒魚

　こんばんは。

今朝起きた瞬間から　『山椒魚は悲しんだ』　というフレーズが
頭から離れません。
これは教科書にも載ってて学生時代に読んだ方も多いだろう
井伏鱒二氏の“山椒魚”の最初の一文。
ストーリーとしては小さな岩穴に這いこんだ若い山椒魚が住み心地が
良かったのでそこで２年ほど過ごし、さてそろそろ出ようかと思ったら
身体が大きくなってしまったせいで出られなくなっていた。
目の前の穴の向こうでは青空の下、蛙が気持ち良さそうに水面を
泳ぎ回ってる。
・・・んで岩穴に入り込んできた蛙と色々あったりする短い話。

別に昨日これを読んだわけでもないし、山椒魚にまつわる何かを
目にした覚えもないんですけどね～。
何だか頭をグルグルしてる・・・ので何気なくネットで検索をかけてみたら
井伏氏が亡くなられる数年前に、さだまさし氏と対談した時のコメントが
ありました。
井伏氏は「許されるなら全部書き直したい」と仰ったそうです。
「どうにもならないでしょ。出られないんだから。ひどい事を書いたよね」
と、永遠に岩穴から出られない山椒魚の悲しみを嘆いていたのだとか。

うん、何だかすごくわかる、と思ってしまいました。
偉大な小説家の先生でも作中の弱くて傷ましい存在を思って
胸を痛めるんだなぁ、と。
何だか井伏鱒二という方の人柄まで感じられるようなコメントを見て、
シャベルを背負って山椒魚救出に行きたい気分になった私です（笑）


拍手、いただいてます。有難うございますｖ
昨夜いただいたコメントのお返事も、今日の追記に入れました。
一言コメントの方も、感謝ですｖ
　

★Sugarさん
　こんばんは。
拙宅唯一の完全パラレルを気に入ってくださりありがとうございます。
沖田総司や新選組が大好きな管理人ですが、歴史上の時代で最も
好むのが雅でありながら闇に魑魅魍魎が潜む平安時代なので、
ついつい勢いで書いてしまったシロモノです（汗）
ただ書き終わってから「信念」とか「誠」という精神的な柱が無い総司や
セイちゃんに、どうしても違和感を感じてしまって・・・。
結局あの一本だけになってます。
そんな事情なので続編はそのあたりを自分の中で整理できて、
かつ美味しいストーリーが天から降ってきたら・・・という事で
ご理解ください（謝）
でもとっても熱の篭ったコメント、すごく嬉しかったですよ～。
ありがとうございましたｖ

★やぶままさん
　こんばんは。
ドキドキさせてしまったようですが、表においてる話ですから
微妙に艶気が漂っても健全な展開になるのです（笑）
総司にしても見方によれば美味しい状況でしょうが、妖しい香の力で
なし崩し的にセイちゃんとそういう関係になるのは嫌だろうと思います。
野暮天で不器用ですけど、セイちゃんを心から大事にしているだけに
正道を歩んで欲しいのが勝手と承知の母（書き手）心。
総司が格好良く見えたのなら嬉しいです。
今回も丁寧なコメントをありがとうございましたｖ

★桜莉さん
　こんばんは。
うわぁ～～～！　大和国にお住まいですか、うらやましいです（涙目）
そしてその神社のお祭り情報の事。調べてる最中に確かに読んだし、
以前大和の古社に関して調べている時にも目にしていたんですが、
あまりに大量の情報を一気に取り込んでた最中だったので　「あれ、
どこだった？」　と綺麗～に脳味噌の奥地に埋蔵されちゃってました。
現在は行われてない資料上の奇祭（現行のは無難な部分だけ）ですし、
このように教えていただけると再度調べるのにも調べやすいので
すごく助かります。ありがとうございます。
駄文にも感想をいただけて嬉しいです。神祀りの呪縛も払う二人の
繋がりの強さを感じてもらえれば書いた甲斐があります。
すっかりのんびり更新ですが、またお時間のある時にお相手くださいませｖ

★奈鳩さん
　こんばんは。
神事部分だけ書いてあったんですけど、古い祭祀の残る忘れ里の
ような場所に、どうやって京のど真ん中にある屯所から彼らを
引っ張り出そうかと悩んだ事といったら・・・（笑）
結局ありがちな追捕の途中という形にするしかありませんでしたが、
旅に出ちゃえば後は甘味大王がやらかしてくれました。
どうしてもシリアス一直線にできないのは、もはや私の習癖ですよね。
楽しんでいただけたようで良かったです。
お忙しい中、嬉しい感想をありがとうございましたｖ

★映さん
　こんばんは。
妖しく艶っぽい・・・と言っていただけて嬉しいです～。
中々そういった方向の才能が無いようで、どうしても小笑い方向へ
向かいたくなってしまうんですよね。
たまにはちょっと真面目に仄かにでも艶めいた話を書きたくて・・・。
でも結局笑い落ちになりましたけど（笑）
秋ならではの豊穣の祭りと山中の恵み、そんなあれこれを詰め込んで
ついでに師弟の中で実っている互いへの想いも押し込んでみました。
書き手の趣味に突っ走った話でしたけど、好意的に見てくださって感謝。
丁寧な感想をありがとうございました。また映さんのサイトにも
お邪魔しますので、適度にかまってやってくださいませｖ

★レス不要の方
　こんな美味しい設定を表で使っちゃってゴメンナサイ（爆）