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 こんばんは。

3日ほどブログをお休みしましたがピンピンしてます(笑)
ブログネタが無かったのと、ちょっと気分的に。
突入した大型連休には、最終日以外全く予定がありません。
平日に動ける人が何も混みまくる時期に出かける必要もあるまい、
という事で間に挟まった平日の今日、行きたかった展示を見てきました。

埼玉県立・歴史と民俗の博物館で開催中の『雑兵物語の世界』。
あちこちの展示会では殿様や姫様関連の品を見る事は多いですが、
足軽雑兵はあまりお目にかかりません。
なので好奇心がウニウニとうごめいたので車でビュンッと大宮まで。
片道1時間半程度と思っていたら、やっぱり道路がメチャ混みで
予想以上に往復共に時間がかかってしまいました・・・。

でも展示品はさすが県立博物館という充実度。
目的の特別展だけでなく、常設展も埼玉の歴史を丁寧に説明していて
思わず昼ご飯も抜いて没頭。
食事も大事だけど、歴史ヲタとしてはやっぱり展示品優先です。
それでも最後の展示室はすでに帰宅時間のリミットで泣く泣く素通り。
“埼玉の民俗” って展示室でしたよ、そこっ!(涙)
いずれリベンジだな・・・と小さく拳を握り締めて帰宅。
次は道路が空いている時期に行きたいものです。

特別展についての簡単な感想は追記にいれておきますので、
お時間のある方はご覧ください。


拍手、いただいてます。有難うございますv
明日か明後日あたりで、皆様のGWの暇潰し用に1本出せたらいいな、
と思ってます。


ふらふらとネットサーフィンをしてたら見つけた特別展です。
『雑兵物語』とは江戸初期に書かれた書物で、有名な知恵伊豆こと
松平信綱の息子が作成に関わっている・・・と伝わるもの。
残っている物は写本ですが、幕末には大量に発刊されたとか。
戦の世から遠くなった幕末には、武具の各部分の名称すら正しく
覚えている者は少なく、要するに戦用の参考書とされたようです。
ただ近代化されていく戦場で、すでに戦国の知識は役に立つ事は
無かった、と説明書きがありました。
前例を固守しようとする日本民族らしい話です。

展示はその『雑兵物語』の写本から色つきの戦場での絵や、
雑兵・足軽たちの会話部分の説明。
戦場といっても常に闘っている訳ではなく、出世して太刀を佩く事を
許された草履取りが、仲間達に正しい太刀の帯び方をレクチャー
されていたり、柄糸が切れてしまって具合が悪いが戦場では刀屋など
いないので直せないとボヤきながら、近くに生えていた葛ツタで
応急処置をしてみたり・・・生き生きとした人間像が語られていました。

上杉景勝着用の鎧兜や多くの変り兜が並んでいたのも楽しめましたが、
圧巻は大量の足軽鎧のピラミッド。
ひな壇のようにつくられた5段のピラミッドの1面ずつに、下から7753、
4面の合計が100個近くなる胴丸鎧が並べられてました。
これには絶句。
各鎧の正面や背面には大きく紋が金や赤、黒で描かれていて
一目でどこの兵かがわかります。
一文字だったり半月や三日月、黒田家や石田家の家紋などもあって
実に面白い。
ほとんどが個人蔵でしたが、大将クラスならまだしも足軽程度の鎧が
よくもこれだけ残っていたと感心。

戦国大名の北条氏康が出陣で各地の配下に召集をかけた時の
書簡も笑えました。
「陣傘を被らない足軽が多くて見苦しい。今回の戦では他国の軍とも
顔を合わせるので、くれぐれも陣笠を被る事を徹底させるように」
・・・・・・他国の軍勢に侮られると思うほど、見苦しかったのかい(爆)

反面少しばかり泣きそうになった展示もありました。
幕末に幕府軍として闘った下級武士の鎧と下着です。
ぺこぺこの黒鎧はたぶん上からの支給品で、胸の下あたりに大きな
衝撃を受けたらしく二つに引きちぎれているのが痛々しい。
背後には白い木綿の下着があり、そこにはビッシリと細かな文字で
経文や神号、武運長久などが書かれてました。
その下着の半分が血色に染まっている様子に涙がじわり。
下着を送った母か妻か恋人の祈りの結果がこれでは切なすぎ。

幕末の話は別として、戦国時代の足軽雑兵のほとんどは農民や
強制的に召集された一般人でした。
そんな彼らの痕跡をこれだけまとめて見る機会を得られたのは僥倖。
中身の濃い展示に満足満々でしたv


文字ばかりの感想文を、ここまでご覧下さった方、
ありがとうございました(礼)

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無題
こんにちは~。
よい展示を見てこられたようですね。
ううん、いいなあ(笑)
おっしゃるように、大名や将軍のものは残っていても、
下の階級のひとたちのものはなかなか見られませんよね。
細かいレポートをありがとうございました。
あれこれ想像とか妄想とかしながら読ませていただきました~。
奈鳩 2010/05/01(Sat)11:02:43 編集
>奈鳩さん
 こんばんは。
思っていた以上にインパクトのある展示でしたよ。
戦国時代の足軽は戦の時のみが出番ですから、
当然戦にまつわる品々が展示物のメインでした。
そういえば“のぼうの城”を書かれた方の取材ノートや
収集データの一部なども展示されてましたよ。
思わず食い入るようにみてしまいました(笑)

そして見られなかった民俗関係の展示。
きっと奈鳩さんは「またかい」とニヤリとした事だと思います。
いつかリベンジの折には一緒に参りましょうv
那由 URL 2010/05/01(Sat)20:56:23 編集
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打たれ弱い根性無しでスプリンタータイプ。
短期での集中力は周囲も認めてくれるけれど、コツコツと長期での努力は無理。なのでダイエットに成功した事はありませぬ。
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