斎宮

　こんばんは。

さすがは抗生剤！という感じで、今日は痛みも沈静化。
とはいえ２種類飲んでた痛み止めを１種類にしただけですけど（笑）
何にしろこのまま改善されるといいなぁ。


先日の講演会の前に、都内の某大型書店ビルに行きました。
講演会は戊辰戦争の話。
海辻が普段書いているのは幕末の新選組の話。
一見幕末系の本を物色しにいったような気配ですが、実はちょっと
必要に迫られて、戦国時代の信州真田家の本を探しにいきました。
で、実際店を出た時にカバンの中に入っていた本が

『伊勢神宮に仕える皇女　斎宮跡』　駒田利治著・新泉社刊

へ、へへへ・・・（汗）
だって面白そうだったんだもん。
実際面白かったですけど（真田の本は良いのが無くて残念）。
歴史に関して極めて雑食な海辻ですが、特に姫君・皇女関係は
無条件に飛びつきます。
ましてこれは遺跡発掘に絡んだ本だったので、二度美味しい。
簡単な本の紹介と感想は追記に入れておきますので
興味のある方はご覧ください。
明日は暑くなるそうですね～。溶けないようにせねば・・・。


拍手、いただいてます。有難うございますv

『伊勢神宮に仕える皇女　斎宮跡』

普段は本の感想など書きませんが（ろくな事を書けないから）
今回はちょっと面白かったので簡単に。

“伊勢の斎宮”　という言葉は歴史好きなら知ってると思います。
源氏物語でも出ましたし、在原業平の恋物語なども有名です。
ちょっと詳しい人なら帝が交代する時に、皇族の血を引く姫君が
新たな斎宮として伊勢へと向かう・・・って事も知ってるはず。

でも、「斎宮って役はいつから始まったの?」「いつまであったの?」
「どこに居住してたの?」などなど、以外に知らないものだと思います。
っていうか、私は知らなかったです（苦笑）

最初の斎宮は神代の豊鍬入姫（とよすきいりひめ）。
公式な歴史書に出るのは天武天皇（大海人皇子）の娘、
大来皇女（おおくのひめみこ）。
このあたり、裏歴史好きな海辻にとっては実に美味しい話だったり
するんですよね。皇室の守り神である伊勢神宮で皇祖神とされる
天照と並んで祀られている豊受（とようけ）大神と最初の斎宮の名が
似通ってる理由とか。天智天皇はしなかった斎宮下向を天武が
した事とか、天武の妻の持統天皇の間も斎宮は存在しなかったとか。
陽の気を持つ男が天皇として現世を治め、陰の気を持つ女に
何かを鎮めさせたかった？　それは何だろう・・・。
持統天皇は女だからその両方を制御できた？
陽の気の補助に藤原不比等の力を借りて?　と、妄想は良いとして。

斎宮が常に居住していたのは伊勢神宮から京都方面に１５ｋｍも
離れた場所だったとは初めて知りました。
年に３度伊勢神宮で行われる祭祀に出向く時には、途中で一泊して。
てっきり伊勢神宮の敷地か隣接地に住んでたとばかり・・・。
しかも斎宮の住まい周辺は平城京をモデルにして、整然と区画割り
された広大な街。そこに５００人もの官人を擁して暮らしていたとか。

現在も色々と発掘中のようですが、街の中心にあたる斎宮が起居
していた御殿。内裏であれば清涼殿。城だったら白書院の部分。
最も大事な心臓部の真上に、現在線路がズバッと通ってました（涙）
遺跡の上にも沢山の民家が建ってますが、それよりピンポイントで
ここに鉄道がある事に海辻以上に研究家の方々は地団駄でしょう。
これが遺跡発掘の難しいところだなぁ、としみじみ。

そんな感じで発掘した諸々の情報などがわかりやすく説明された
とても面白い本でしたよ～。
三重県多気郡明和町近辺の方、一度足を運んでみてくださいませｖ
私もいつか行ってみたいです。資料館とか面白そう～。


と、長い話を読んでくださりありがとうございました（礼）